【ヲ】織田信長タイプと徳川家康タイプ
光文社文庫のシャーロック・ホームズの装丁がかわいいのと、昔挫折したのとは別の新訳ということで読み始めた。
子どもの頃読んだ時はホームズが麻薬キメちゃってるっていうのが受け入れられなくて1冊読み切れなかったのをよく覚えている。ホームズはヒーローであってほしかったのだなあ。
改めて読んでみるとホームズの最大の興味は難解な謎を解き明かすことで、謎さえ解いてしまえば犯人を見逃すこともあるし、捜査の際に手段を問わないところもある。社会貢献というより好奇心。
雷に打たれるようなエッジのきいた面白さというよりは、なんだか分からないけど読み進めちゃう面白さで、キン肉マンやドラマの相棒に近い。
なんとこの3つを並べてみると全部が長寿エンターテインメント。ホームズなんかは19世紀の小説だから、人間で言ったら不老不死に近い。これらを徳川家康タイプと呼んでおこう。
キレッキレの線でいく織田信長タイプはかっこいいけど短命で、すぐに新しい信長が現れる。昨今は特にエンターテインメントはものすごいスピードで消費されて廃れてしまう。
どっちが優れてるとか劣ってるとかはないんだろうけど、こういうのを並べて空想にふけるのは楽しい。紅茶がおいしい。
僕を楽しませてくれるまだ見ぬエンターテインメントを見つけに行こう。