もののイロハ

雑記オブ雑記

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【フ】不足を補って

僕はひとつの物事について、常にふたつ以上の見解を持っている。僕はついさっき、「足元を見よ」と書いた。過去や未来にばかり思いをはせるべきではないという意味だ。本当は、過去や未来に希望を見出すことはいいことだと思っている。直面している現実ばか…

【ケ】蹴躓く――盛大に――

「昔はよかった」と言う人は絶えない。「昔はよかった」の類は、僕が確認しただけでも明治時代から既に言われている。こんな事を代々言い続けるのは人間の習性なのか、はたまた、本当に時代を遡るほど物事はよくなるのか。「明日は今日より素晴らしい」と言…

【マ】ままごと

死の瞬間に人は何を想うのか。興味深いことだと思う。科学が発達すれば、死の瞬間をシミュレートできるのかもしれない。臨死体験は容易になるかもしれない。それはそれで尊いのだろう。人の知的好奇心を満たすのだろう。でも、それはウソもんに違いない。マ…

【ヤ】夜間を惜しんで綴り候

――事実とは、真実を切り取ったものである。編集済みのものである。いかなる場合においても、編集は恣意的であることを避けられない。朝と夜を同時に拝む方法を見つけない限り、本当の客観は訪れない。――形而下に確かなものは何ひとつない。確かなものは、机…

【ク】屈折した見方で語るならば

この頃歴史に関心がある。歴史ものをテレビなんかで見かけると、時間を忘れてじーーーっと眺めている。別に教養を身につけたくなったわけではない。自然に関心が向くのである。僕は歴史を敬遠してきた。歴史というものの不確かさに、価値の立脚を見送ってき…

【オ】おいそれと一言

第一印象は人を支配する。――僕は日本酒を好む。初めて口にした日本酒が上等だったからである。あれがもし飲み放題の日本酒だったならば、僕のいちばんはカルアミルクになっていたはずである。――僕は夏目漱石を好む。初めて読んだ『吾輩は猫である』が読みや…

【ノ】ノートつけはじめましてん

小説やら批評やらを漫然と読み耽っている。これはもったいないと思い始めた。琴線にふれる名文も3日と待たず忘却の彼方へ押しやられてしまうからだ。そこで賢い僕はノートに名文を書き残すことにした。今回は現在絶賛読んでる中の夏目漱石『吾輩は猫である…

【ゐ】一見矛盾するもの

一見矛盾する言葉が面白い。これには文脈なんかは関係なく、ただそれだけで面白い。例えば、最近聞いた歌の歌詞で言うと、「選ばれた有象無象」というのがあった。「有象無象」というのは、種々雑多なくだらないもののことである。対して「選ばれた」という…

【ウ】うしみつどきに思うこと

夜中に眠れなかったりすると通販サイトを見る。見てしまう。この頃のお気に入りは書籍。何がいいって、原材料が紙だから、絶版のものを除けば値段はたかが知れている、というところ。僕は芥川龍之介の評論が好きらしい。らしい、というのは自分でもまだ本当…

【ム】無添加で綴ります

人に話したり歌にしたりできない、排泄に失敗したくすぶりをここに書いてきた。この頃はそれがあまりないから書くことも畢竟減ってくる。生きているとストレスのようなものがかかる。これは悪いことではなくて、むしろ、そのストレスを得て、発散してという…

【ラ】ライトな文藝批評

文藝批評もまた文藝の内である、みたいなことを芥川龍之介が書いていたので、早速着手してみる。僕はやりたがりなのです。過不足のない文章というのが文藝におけるひとつの理想だと思う。もちろん、あえてダラダラ書いたり(一流文士である僕は『明日7時にハ…

【ナ】ナッツ感覚

著作権の切れた作品がネット上に転がっているというのをこの頃発見した。正式にはちゃんと管理している団体があって、古い表記を今風にしてくれたり、あえて古いバージョンも載せてくれていたり。ケータイの通信速度規制のかかっていた月末の僕は、大好きな…